日本のメディア業界に多大な影響を与えた日枝久氏。
日枝久氏はフジテレビを視聴率3冠王へと押し上げました。
1988年には社長に就任し、その後も会長、相談役と、長きにわたりフジサンケイグループの最高権力者として君臨し続けています。
今回は、この日本のメディア界の巨人、日枝久氏の経歴をまとめてみました。
日枝久のプロフィール
日枝久氏のプロフィールです。
名前:日枝 久(ひえだ ひさし)
生年月日:1937年12月31日
年齢:87歳(2025年時点)
出身:東京都
出身高校:東京都杉並高等学校
出身大学:早稲田大学教育学部
日枝久氏は大学生の時は教員を目指していました。
たまたま通りかかった教員からフジテレビに推薦され、フジテレビに入社したそうです。
そうだったんだ!
日枝久氏は森喜朗元首相と早稲田大学で同窓生だったそうです。
森喜朗元首相のとなりに座っているもんね。
すごい顔ぶれ!!
日枝久の経歴|フジテレビ
日枝久氏は42歳で編集局長に抜擢され、その8年後に社長就任という異例ともいえる出世をしています。
そんな日枝久氏のフジテレビでの経歴を見ていきましょう。
組合活動に奔走
1961年に早稲田大学教育学部を卒業した日枝久氏は、同年に株式会社フジテレビジョン(現:フジ・メディア・ホールディングス)に入社しました。
入社後、日枝久氏は主に労働組合活動を通じてフジテレビ社内での基盤を築きました。
1970年代には、日枝久氏は労働組合の書記長を務め、社員と会社の間で信頼関係を構築する重要な役割を果たしました。
当時、フジテレビでは女性社員の定年が25歳と定められており、日枝久氏はこの待遇改善を組合結成の重要な大義の一つとし、組合活動に奔走しました。
日枝久氏が携わった番組 「3時のあなた」
1968年4月1日から1988年4月1日までの20年間にわたり、月曜日から金曜日の15時台に生放送されたワイドショー
【エピソード】
初代総合司会の高峰三枝子の司会起用にあたり、当時番組立ち上げから携わっていた日枝久氏が、同僚と共に土下座をして出演交渉を行った。
高峰三枝子さんが司会を担当されていた頃の『3時のあなた』。今更ながらゲストの豪華さに驚く。
— 島倉千代菊 (@wataridori333) July 30, 2019
①淡島千景さん、森繁久彌さん、高峰秀子さん、若尾文子さん他②徳大寺伸さん、水戸光子さん、吉村公三郎監督、佐分利信さん③田中絹代さん、栗島すみ子さん他④森雅之さん
なんと贅沢な午後のひと時! pic.twitter.com/DF5kYK3DU7
フジテレビ黄金期を作り順調に昇進
日枝久氏のキャリアは以下のように着実に昇進していきました。
1980年5月 - フジテレビジョン編成局長に就任
日枝久氏の編成局長就任は非常に異例のものでした。
1980年5月、わずか42歳という若さで編成局長に抜擢。
これは当時のフジテレビ副社長だった鹿内春雄氏の決断によるものでした。
日枝久氏がフジテレビジョン編成局長を務めた時代は、フジテレビの黄金期の幕開けとなる重要な時期でした。
1981年、日枝久氏は「楽しくなければテレビじゃない」というスローガンを掲げ、フジテレビの黄金時代を築き上げました。
この時期から、フジテレビは視聴率で大きな成功を収めはじめ、1982年から1993年にかけて12年連続で視聴率3冠王を達成しました。
この時期、日枝久氏はおニャン子クラブブームを仕掛け、とんねるずをスターに育てるなど、新しいタレントの発掘と育成に成功しました。
「とんねるずのみなさんのおかげです」
なつかしい。。。
1980年代半ば、日枝氏が編成局長に就任した時期に、フジテレビは「とんねるずのみなさんのおかげです」などの番組を次々とヒットさせました。
とんねるずの成功が日枝久氏の出世に大きく貢献したとされています。
この時期に日枝氏が築いた「楽しくなければテレビじゃない」という理念は、長年フジテレビの企業文化の中核を成し、日本のテレビ文化全体にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。
▼▼日枝久氏が編成局長時代に当時大人気番組だった「オレたちひょうきん族」に出演▼▼
1983年6月 - 取締役編成局長に就任
1986年6月 - 常務取締役総合開発室担当
1988年6月 - 代表取締役社長に就任
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日枝久の経歴|フジサンケイグループの統括者へ
日枝久氏はグループ全体を統括するリーダーとしての役割を担いました。
日枝久氏は、グループ全体の再編と効率化を進め、地上波だけでなくCSやインターネットにも事業を拡大しました。
2008年10月には、「フジ・メディア・ホールディングス」の代表取締役会長兼CEOとして、同社経営の最高責任を担いました。
業界での影響力
日枝久氏は2003年から2006年まで社団法人日本民間放送連盟の会長を務めました。
社団法人日本民間放送連盟(通称:民放連)とは?
日本の民間放送事業者が加盟する業界団体
この期間は、アナログ放送からデジタル放送への大きな転換期にあたり、日枝久氏は「地上波放送のデジタル化」と「放送と通信の連携」という新たな課題に取り組みました。
2011年7月の地上デジタル放送への完全移行に向けた基盤を築いた功績は特筆すべきものです。
地デジ化、そういえばありましたね。
日枝久の現在の役職
現在、日枝久氏は以下の役職を務めています。
株式会社サンケイビル非常勤取締役
北海道文化放送株式会社 非常勤取締役
東海テレビ放送株式会社 非常勤取締役
株式会社テレビ西日本 非常勤取締役
関西テレビ放送株式会社 非常勤取締役
フジ・メディア・ホールディングス取締役相談役
株式会社フジテレビジョン取締役相談役
岡山放送株式会社 取締役相談役
株式会社産業経済新聞社取締役相談役
彫刻の森美術館・美ヶ原高原美術館館長館長
引用元:wikipedia
すごい数!
日枝久の受賞歴
日枝久氏の功績は広く認められ、旭日大綬章を叙勲されています。
旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)とは?
日本の勲章の最高位で、旭日章のなかでも最も功績の大きい人に授与されます。
2010年 - 高麗大学校功名誉経営学博士
2010年 - 早稲田大学名誉博士
2013年 - 旭日大勲章
2014年 - 大英帝国勲章ナイト・コマンダー章
2023年 - 中華民国紫色大綬景星勲章
華々しい受賞歴ですね。
◇ ◇ ◇
日枝久氏の経歴は、フジテレビの発展と日本のメディア業界の変遷を体現するものであり、その影響力は現在も続いています。
しかし、近年のフジテレビを取り巻く問題に関連して、日枝久氏の長期にわたる影響力や責任を問う声も上がっています。
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